2015/07/31 00:05

落水紙・・・・お聞きになったことがありますか?

文字通り水を落とす紙・・・・なのです。
和紙を漉く工程で簀全面に繊維が薄く平均にゆきわたったらその上から水を落とします。
それも、シャワーで水をかける要領でしょうか。
私が独立してからすぐに美濃の「美光紙」という工房へ打ち合わせ、見学に行った際にはじめて目にして驚きましたが、その水はかなり高い位置から筒状の金属に沢山の穴が開いているパイプから紙の上に水を落とすのです。
その方法はいろいろ工夫されていて、本当にお風呂のシャワーの様なもので水をかけたり、ホースで荒っぽくかけたり様々です。
また、その紙の上に型紙を置いて水をかけ、模様を漉きだしたりも出来ます。
最近では家田紙工さんの雪の結晶の様な繊細な柄まで出来る様になっています。
今回ご紹介するのはシンプルな落水紙を薄絹(2.75匁)の上に腰張り(上の部分を水切して繊維を見せて千切りレイアウト)して、手漉きの紙の味わいを生かした扇面の扇子です。